二酸化炭素抽出物
二酸化炭素抽出物は、二酸化炭素(CO₂)を抽出媒介物として用いて製造される植物抽出物で、通常は超臨界または亜臨界状態で行われます。温度と圧力を制御することで、CO₂は気体と液体の両方の性質を持ち、植物の組織に効率よく浸透し、目的の成分を溶解させます。
抽出後、CO₂は再び気体の状態に戻り、残留溶媒のない濃縮された抽出物が残ります。
二酸化炭素抽出物の主な利点
1) 溶媒不使用で清浄
二酸化炭素抽出物は、エタノールやヘキサンなどの有機溶媒の残留がありません。このため、純度が重要な化粧品、健康補助食品、高級食品の用途に特に適しています。
2) 選択的抽出
圧力と温度を調整することで、二酸化炭素抽出は特定の成分(例:テルペン類、脂溶性有効成分)を選択的に抽出し、不必要な成分を除外できます。これにより、抽出物の成分組成をより細かく制御できます。
3) 敏感な成分を守る
二酸化炭素抽出は比較的低温で行われるため、従来の溶媒抽出や高温処理で劣化しやすい熱に弱い揮発性成分を保護します。
4) 濃縮かつ全成分の保持
二酸化炭素抽出物は、植物の自然な成分構成に近いより広範な成分群を保持しつつ、高濃度に仕上がることが多いです。
5) 溶媒除去工程不要
抽出後にCO₂が自然に分離するため、溶媒の蒸発除去が不要で、加工工程の簡略化と成分の劣化軽減につながります。
6) 高級配合品に好まれる
二酸化炭素抽出物は、高価な化粧品、芳香療法、香料基材、特別な健康補助食品の配合に広く選ばれており、清浄な表示と性能が求められる場面で重宝されています。